不妊症・不妊治療, 治療分野

【治療分野】流産・習慣性流産・不育症

◇ 流産

● 流産の原因

全流産の半数以上は、ご両親に全く異常がないのに胎児側の染色体に異常が生じることによって起こります。
実地臨床上、流産の原因が特定できることはあまり多くありません。
まれに、子宮筋腫や生まれつき子宮の形が異常なために流産するかた、あるいは内科の病気が原因で流産されるかたなどがいらっしゃいます。

● 流産の頻度

1.全妊娠に対する流産の頻度は約15%です。20代のかたで10数%、35歳以上のかたの場合は25%以上です。
すなわち35歳以上のかたが妊娠された場合、4回に1回は流産するということです。
流産は決して珍しい病気ではありませんので、流産を経験されても、あまり深刻に心配される必要はありません。
ただし、3回以上続けて流産されるかたの場合は、習慣性流産といって、流産しやすい原因のある場合が多いので詳しい検査が必要になります。

流産率,レディースクリニックつねざわ【福井市・福井駅東】産婦人科

2.前回の妊娠歴と流産率

前回の妊娠で赤ちゃんを生んだかたの次回流産率は低く、流産を経験されたかたの次回流産率は高くなります。

・前回妊娠で続けて2人以上の赤ちゃんを生んだ方 2.2%
・前回妊娠で1人赤ちゃんを生んだ方 3.3%
・今回が初めての妊娠の方 5.6%
・前回妊娠が流産の方 17.5%
・前回2回以上続けて流産された方 18.2%

流産は、その約80%が妊娠の12週までに起こります。12週以降の流産を経験された方は、次回妊娠時は要注意です。

● 流産の症状

普通、最初に出血(少量の出血のこともあれば、かなり大量のこともあります)があり、
次第に下腹部に緊満感や鈍痛が起こり、強い生理痛の様な痛みが続いた後に、子宮の内容が排出されます。
子宮内容は血の塊の中に一部白色調の塊を含んでいます。最近では、超音波の検査で5mm位の小さな胎児もみえますので、
胎児が発育しているかどうかあるいは生存しているかどうかが、流産の症状が現れる前に診断できる場合が多くなってきました。

● 治療

子宮内に胎児や胎盤の一部が残ったままにならないように、子宮内を清掃する処置を行います。

◇ 習慣性流産

3回以上続けて流産する場合に、習慣性流産と呼びます。
全く異常のないかたでも1~2回流産することはよくあります。
習慣性流産の場合は流産しやすい原因のあるかたが多いので、詳しい検査が必要になります。
習慣性流産の場合、以下の検査を行います。必ずしも全て行うとは限りません。

1.内診:子宮筋腫、子宮奇形、子宮内膜症、子宮頚管炎、腟炎
2.子宮の形態をみる検査:超音波断層法、子宮卵管造影、子宮鏡、腹腔鏡
3.内分泌学的検査:基礎体温、子宮内膜組織診、プロゲステロン、エストラジオール、プロラクチン
4.内科合併症:甲状腺機能(遊離T4、TSH)、自己抗体(RA、抗核抗体、抗DNA抗体、LE、抗SSA抗体)、補体(C3、C4、CH50)、免疫グロブリン、空腹時血糖、不規則抗体、血液凝固能、抗リン脂質抗体
5.感染症:クラミジア、B型肝炎、梅毒、TORCH
6.夫婦間免疫学的検査:リンパ球混合培養抑制試験(MLR-BE)、抗リンパ球抗体、HLA
7.その他:一般血液検査、血液型、夫婦の染色体

◇ 不育症

自然に妊娠することができるのに、胎児が育たずに流産や早産になってしまう病気のことをいいます。 

● 不育症の原因と頻度

1.内分泌異常(ホルモンバランスが乱れることです):20%
 卵巣ホルモンの異常の他に、甲状腺機能の異常、糖尿病、副腎機能の異常なども不育症の原因になります。
2.子宮異常:15%
 子宮奇形、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜症など子宮の形の異常があるものです。
3.染色体異常:4~8%
 夫婦の染色体異常:夫婦ともに健康でも、どちらかが保因者の場合があります。
 その場合、一定の確率で胎児に異常が生じるため流産や早産が起こりやすくなります。
胎児の染色体異常:通常の流産の半数以上はこのタイプです。
4.感染症:1~2%
 梅毒、トキソプラズマ、クラミジア、ウイルスなどの感染によるものです。
5.免疫的異常
 血液型不適合妊娠:母親がRh (-)型の場合に、適当な治療をしないと何度も胎児死亡を起こします。
 自己免疫疾患:SLEという病気のかたが治療不十分のまま妊娠すると妊娠中に異常がでやすくなります。
6.その他:全身疾患:心疾患、慢性腎炎、血液疾患、生活、環境因子、遺伝病など
7.原因不明:50~60%


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